Melancholy of Artemis
本当は寂しがりやなのです
誰もこんなわたしを知らないでしょう
ひとりでいる時は 涙だけが友達
星屑のように弾けて飛んで
長すぎる夜は せつなくて 悲しくて
セピア色のハートに お酒が滲みます
もう眠りなさい
そんな優しい言葉をかけてくれる人もいない
だけど、碧い月夜は私の味方
今夜も私だけにそのあかりを...
長く生きていると、人生には幾つかの転機があったと気づきます。このショートエッセイは、自分をごまかして背伸びして生きていた20代後半の作品です。大人になるということ。それを「他人と合わすこと」と勘違いしていたのでしょう。
30代、アルテミスの呪縛から解放された私は、自分を少しだけ前に出せるようになりました。それは自分の思いを素直に口に出すことでした。
アリとキリギリスにもありましたね。
「いまあそんでたら冬たべるものなくて死んでしまうよ・・・」そう思ったけれどアリは口には出しませんでした。
勇気を出して言っていたら友達になれていたかもしれませんね。